1つのモノに2つの価値【一般論】 ~積算価値と機能価値~
突然ですが、
人は、なぜモノを買うのでしょうか?
いきなり難しい感じで書き始めてしまいましたが、
そんなに難しい話はしませんので、ついてきてくださいね。笑
上記の質問、私なりの回答は、
「そのモノの価格以上の価値を得られる(と期待する)から買う」
だと思いますが、みなさんはどう思われますか?
例えば、パソコンを買う場合を考えます。
このパソコンは5万円で売っています。
買いますか?買いませんか?
いやいや、それだけじゃわからんよ!!!
というツッコミが来そうです。
そりゃそうですね。性能に関する情報が全く分からないのでは、
5万円が高いのか安いのか、判断できません。
ということは、つまり
その製品の性能の割に安ければ買うし、高ければ買わない
という判断を、無意識のうちにしていることになります。
「ふむふむ、
大画面ディスプレイでブルーレイも見れるしテレビも見れる。
それで5万円か。
なら買ってもいいな!」
といったことを考えるでしょう。
この場合、買い手は
大画面ディスプレイでブルーレイも見れるしテレビも見れる。
という機能的な面に5万円以上の価値を見出したから、買うわけです。
ここに、2つの価値が表れたことになります。
1つは店頭販売価格(5万円)で、これはパソコンのモノの原価および
配送費・人件費などを積み上げた結果の価値でしょう。
かかった費用を積み上げた結果なので、これは積算価値と呼びましょう。
もう一つは、そのモノから得られる結果に対する価値です。
いや、結果をアウトプットするためにそのモノが有する性能・機能に対する価値、
といった方がいいかもしれません。
こちらは、機能価値、とでも呼びましょうか。
上記の例ですと、
大画面ディスプレイでブルーレイも見れるしテレビも見れる。
という機能的な面に5万円以上
(人によっては7万円相当かもしれませんし、10万円相当かもしれません。)
の価値を感じているわけです。
絵にすると、こんな感じ 。
この例からわかるとおり、1つのモノには
- 積算価値
- 機能価値
の2つの価値があります。
お店でつけられている値段は、積算価値と一緒といって良いでしょう。
この2つの価値を比較して、店頭販売価格(=積算価値)が機能価値よりも
安ければ買うし、高ければ買いません。
(ユーザーは積算価値には興味がなく、機能価値が基準になるからです。)
また、販売価格(=積算価値)の方が機能価値よりも高いと感じた場合、
値下げ交渉をするかもしれません。
そのときは、
「この性能の割には、ちょっと高いよね~」
なんてことを言うかもしれません。
これは、積算価値で値付けられている価格を
機能価値の方に寄せようとしていることになります。
長くなってきたので、ここまでをまとめますと、
- モノには積算価値と機能価値がある。
- 一般的に売られているモノの値段は積算価値に基づいてつけられているが、値引き交渉をするときには、機能価値を持ち出すこともある。
となります。
このことは、不動産投資でも、とっても大切になってきます。
続きはまた次回。 ⇒ 1つのモノに2つの価値【不動産】~積算価値と収益価値~